当期末在職使用人等の数=限度額間の月・使用人(日雇,臨時雇いの者で,賞与を支給しない者は除かれます)・使用人兼務役員・出向者(会社が賞与として負担するもの)㈲l人当たりの賞与支給額の計算は,使用人兼務役員の使用人分の賞与が含まれます。
平成10年度の税制改正により,賞与引当金の制度が廃止されることになります。
しかし,突然廃止すると,前期に計上した金額がすべて当期の益金となってしまい,改正直後の事業年度の所得に影響があるため,徐々に計上額を少なくする経過措置がとられることになっています。
具体的には,従来の限度額に,その事業年度に応じた下記に掲げる割合を乗じて計算することになります。
平成10年4月1日以後開始年度6分の5平成11年4月1日以後開始年度6分の4平成12年4月1日以後開始年度6分の3平成13年4月1日以後開始年度6分の2平成14年4月1日以後開始年度6分の1退職金は,上記「(1)引当金とは」で説明したとおり,支給時は何年か先ですが,原因は当期以前にその一部が発生しており,金額も退職給与規程等があり,それにより合理的に見積もれますので,当期に対応する金額を引当金として計上することが税法上でも認められています。
はずですから,その規程にもとづいて限度額を計算することになります。
その際の計算方法には次の3つの方法がありますので,退職給与規程の内容により,限度額計算の適用が違ってきます。
㈲給与総額基準この基準の考え方は,当期中の退職金の発生額を計算して限度額とする考え方です。
この基準は,上記の発生額の考え方に類似しますが,100%の必要額ではなく,将来支給する退職金を現在価値に引き戻した場合の必要額(40%)を計算の基礎として限度額を求めます。
そこで,現在価値へ引き戻す考え方ですが,統計により退職までの平均的な年数が12年とされており,12年後に100%の金額を必要とするには,利率8%の複利現価係数で確認すると,現在手許に40%の元金が必要となります。
この考え方が累積限度額基準に採り入れられているのです。
当期末在職使用人の当期40前期から繰り越された退職(末退職給与の要支給額)(給与引当金の税務上の金額)㈲給与総額基準当期の給与の支給総額を100として,当期の退職金の発生額はどのくらいの割合かを統計的に算定すると平均6%という値になります。
そこでこの割合を使って給与の支給実績に見合う退職金の発生額を求める方法が,この給与総額基準の考え方です。
平成10年度の税制改正により,累積限度額基準の積立割合が20%になります。
しかし,突然割合が下がると影響があるため,徐々に計上額を少なくする経過措置がとられることになっています。
具体的には,累積限度額基準の積立割合が,一気に20%となるわけではなく,その事業年度に応じた下記に掲げる割合を適用して累積限度額を求めるようになります。
平成10年4月1日以後開始年度37%平成11年4月1日以後開始年度33%平成12年4月1日以後開始年度30%平成13年4月1日以後開始年度27%平成14年4月1日以後開始年度23%出版業や医薬品製造業などのように,その業種の性質により一度販売した商品等を特約により買い戻す場合があります。
そこで,これらの特殊な業種に限定して返品による損失の見込額を引当金として計上することが認められています。
船舶や溶鉱炉,石油貯油槽など法人が所有する資産のうち定期的に大規模な修繕を行うものについては,前回の修繕費用を基準にして計算した当期分の負担見積額を引当金に計上することが認められています。
平成10年度の税制改正により,限度額を見直し,特別修繕準備金となります。
建設業や製造業では,引渡した目的物につき欠陥が生じた場合には,無償で補修することがよくありますが,このような補修に係る費用に充てるため,引当金を計上することが認められています。
平成10年度の税制改正により,製品保証等引当金の制度が経過措置を講じながら廃止されることになりました。
上記に示した5項目の引当金のうち,貸倒引当金,賞与引当金,返品調整引当金,製品保証等引当金については,計上した事業年度の翌事業年度に,全額益金の額に算入することになります。
しかし,上記4つの引当金とは性質を異にする退職給与引当金はその設定の目的となっている費用の発生が数年後又は数十年後とかなり先になるため,毎年取崩すわけではなく,その目的となる費用の発生時(従業員の退職)まで累積させ,その時に取崩すことになります。
資産の評価損益の取扱い今までは,会社の本業たる営業活動にもとづく収益(売上)と,その収益を得るために直接要する損費(売上原価)及びその営業活動に関連する損費(販売費及び一般管理費),さらに,損失補填やバブル崩壊以前には大変盛んであった会社の本業たる営業活動以外の活動にもとづく金融や財政上の収益(営業外収益)及び損費(営業外費用)の取扱いについてみてきました。
損益計算書において,経常損益の下の特別損益の部にある特別利益及び特別損失は,会社の本業たる営業活動にまったくかかわりのない臨時的又は非経常的に発生した利益及び損失と,過年度の修正損益で構成されています。
つまり,資産の評価損益も特別損益の部にある特別利益及び特別損失に含まれます。
資産の評価益については,通常の営業活動においてはあまりお目にかかりません。
税法上の規定では,会社がその所有する資産の評価換えをしてその帳簿価額を増額した場合には,その増額した部分の金額は各事業年度の所得の金額の計算上,原則的には益金の額に算入されません。
たとえば,会社が都内に土地を10年前に10億円で購入して本社ビルの敷地として使用していた場合,会社の帳簿価額は貸借対照表上に土地10億円(取得価額)と載っています。
その後,地価高騰により現在の時価は30億円になったとします。
そこで,会社が20億円について土地評価益として計上した場合には,未実現の利益を計上することになり,法人税法上は認められません。
仮に計上したとすれば,申告調整においてその20億円を減算しなければなりません。
もし,未実現の利益の計上を認めて,その利益を原資として配当等を行ったとすれば,会社の健全性が損なわれてしまいます。
商法や企業会計においても評価益の計上は許しておらず,税法も同じ立場をとっています。
これは,商法や企業会計と同様に,税法も取得原価主義を貫いているからです。
ただし,税法では別段の定めとして次に掲げる特別な場合にのみ例外的に資産の評価益を認めています。
資産の評価換え㈲会社の組織変更に伴って行う資産の評価換え剛保険会社が保険業法の株式の評価の特例の規定にもとづいて行う株式の評価換えこれは,会社更生法及び商法,有限会社法並びに保険業法等の法令により認められているものであり,税法もそれらの法令を是認しようとするものです。
また税法上,資産の評価換えによる評価益の計上が上記のいずれかに該当して認められる場合であっても,評価益として計上できる限度は,先はどの例でいえば帳簿価額10億円とその時の時価30億円との差額20億円となります。
仮に,評価益21億円として計上した場合には,その超過部分1億円は申告調整において減算しなければなりません。
それでは,上記の3つの規定についてその概略を説明します。
会社更生法は,窮境にあるが再建の見込みのある会社について,債権者,株主その他の利害関係者の利害を調整しつつ,その事業の維持更生を図ることを目的としています。
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